当社の精密ボールねじの特徴 詳細メニュー

取扱い上の注意事項

安全にご使用いただくための注意事項です。ご使用前に必ずお読みください。 本製品群は精密加工品ですので、取り扱いにあたっては、十分な注意を払つてください。

取扱い上の注意事項

設計にあたつて

使用回転数

DmN値
≦ 70000(精密、研磨)  ≦ 50000(転造)
Dm
鋼球の中心径 B.C.D(mm)
N
最高回転数 rpm

上記の値を超えないように設計してください。 特に縦軸における使用はベツト等の落下事故となる危険がありますので注意してください。

防塵

使用上、ボールねじに異物が混入しそうなときには、ジャバラ等で完全にカバーしてください。ワイパー装着も効果的ですが、完全ではありません。ゴミが混入しますと、作動不良、精度劣化、摩耗等の不具合が発生して本来の性能を発揮できません。

組付けについて

組付け時には、ナット組付け状態で、機械組立ができるように設計してください。

偏荷重について

ボールねじは軸方向に推力を伝える構造になっており、ラジアル荷重などや偏荷重が直接かかるとボールに負荷が大きくかかり寿命が低下します。又軸とナットの同軸ズレがあったり衝撃を受けますと寿命や制度の低下につながります。

※ 偏荷重現象が発生すると、ボールねじの寿命低下や異音に直接つながりやすく、通常、手の感触でねじの動きが荒く感じられます。アンロード動作と組立直後の動作に異変がある場合は、組立精度が悪いことが原因であると考えられ、そのために偏荷重現象が発生します。

使用環境

本製品群は、主に一般産業用として製作されていますので、以下の環境、又は用途の時は、 弊社にご相談ください。

組付けにあたって

自重落下、脱落について

ボールねじは摩擦が低く、滑らかに動きます。軸、ナット共に自重で回転して、はずれてしまう事がありますので、十分注意してください。

ゴミ、異物の付着

ゴミや異物の付着に十分注意して開梱、取扱い、組立てを行つてください。異常や汚いまま組み付けますと、精度低下につながります。

ナットの取り外しについて

前述しましたが、ナットの取り外しはしないで下さい。

やむをえず、取り外すときは、ねじ軸より0.5mm~1.Omm程度細い仮軸を使用し、ボールの脱落のないように、又、組立の際もボールの脱落、ゴミや異物の混入がないように、再度組み付けてください。

又、いかなる場合でも、ナットは絶対に分解しないで下さい。 もし、ボールの脱落、分解等があつたときには、製品と部品を弊社に返却してください。有償にて、修理、再組立ていたします

組付け精度、衝撃について

ボールねじ、サポートュニット、ベアリング、プーリー、カップリングなどの組立て時には、各部品、組立て機械等の組付け精度には、十分注意してください。

又、組付け、テスト運転時には、テーブルのオーバーラン、衝撃等は絶対に与えないで下さい。

潤滑剤について

ボールねじを使用する時は、十分な潤滑を確保しなければなりません。潤滑が十分でない場合、金属部の接触が起こり、摩擦が増え、摩擦損失が発生して、故障や寿命の低下につながリます。
ボールねじの潤滑剤は、潤滑油と整合性のあるグリースの2種類に分けられます。一般に、保守の面からみて、整合性のあるグリースは回転速度が上がるにつれて動的摩擦トルクが直線的に増加するため、速度が毎分3~ 5mを超える時は潤滑油の方が良い方法とみなされます。しかし、本装置に関しては、グリースを使用して毎分10mの速度を実現可能にした適用例があることにも留意してください。

グリース、油を適宜、塗布してください。詳しくは以下をお読みください。

ボールねじの使用上の注意

ボールねじは、出荷時にナット内にアルバエアグリースS2が封入されておりますので、使用にあたっては、特別に補充は必要ありません。

ただし、使用前に、又は慣らし運転始めに確認して、不足しているようでしたら、補充してください。

使用中には、定期的に油膜等の確認を行い、適宜、補充、給油してください。

ボールねじは定期的にメンテナンスをする事により、精度を長い間、維持できます。
潤滑油の点検間隔の目安と、グリースの点検間隔の目安を以下のに記しますので、参考にしてください。
(詳細は、各メーカーにお問い合わせください。)

ボールねじ用 油滑グリース一覧

用途 商品名 メーカー名
一般用 アルバニアグリース S2 出光昭和シェル
低速、低温用 マルテンプ PS2 協同油脂
高速、高温用 マルテンプ LR 協同油脂
クリーンルーム用 Cグリース 黒田精工
LG2 NSK
AFE THK

潤滑剤の点検と補給間隔

潤滑方法 点検項目 点検、補給間隔
間欠給油 油量、汚れなど 1週間ごと(自動)、毎日(手動)
点検ごとに補充
グリース 汚れ、異物の混入など 稼働初期 2~3か月
通常1年ごと
油浴 油面管理、汚れなど 毎日始業前
消耗状況により適宜規定化

ただし、使用状況やタンク容量、点検結果により、適宜補給または交換の必要があります。